- 株主優待についてあまりピンと来てない方
- どの株主優待が生活にプラスなのかわからない方
数ある優待銘柄から、どれを選べばいいのか悩まれる方も多いと思います。正直、使いづらい優待もいっぱいありますし、失敗したくないですよね!
そこで今回は、株主優待の概要の解説と留意点、本当の意味で役立つ優待を5つに絞って紹介します。
私はここで紹介する銘柄に投資する事で、優待だけで万単位の還元を受けています。
この記事を読めば、以下の事が分かりますので、参考にしてみてください。
- なぜ会社は優待を出してまで株主を得たいのかが分かります
- どの銘柄で、どのような還元を受けられるかがわかります
なぜ会社は株主優待を出すのか
株主の囲い込み
野村インベスターリレーションズにより、2020年版の調査が実施され、それによると、上場企業の37%近くが優待の設定をしているようです(参考リンク:株主優待実施企業実態調査)
この調査を詳しく見ていくと、設定する会社の本音が見えてきてとても面白いです。特に重要と感じるのは以下の点です。
- 実施企業の8割以上が、株主に対して、『安定株主』である事を望んでいる
- 2割近くの企業は500万円以下、8割近い企業は5000万円以下のコストで優待を運営している
- 優待の会計処理項目は『交際費』がダントツのトップ
これは、より噛み砕くとこういう事です。
- 個人株主には『黙って株を保有してほしい』
- コストをかけてでも、『モノいう株主』たちの影響を薄めたい
要するに、株主優待という名の『交際費』をかける事で、投資ファンドやうるさい株主たちの声を薄めたい、というホンネが見えますよね。
企業統治の観点から、それはあまり褒められた事ではないですよね。
株主の声を希釈するためだけの優待導入って、ただの馴れ合いと何も変わらないのではないかな、と思います。
よくある使いづらい優待は、おそらく株主も客も見てないから、そうなってしまっている可能性もあるのかな、と個人的には思っています。
世界的には株主優待はマイナー?!
上の方で、優待運営のコストに触れましたが、ハッキリ言ってしまえば、優待を辞めてしまえはこの分は全部株主に還元されるなり、新しいサービスの開発なりに振り向けられたかもしれないですよね?
日本以外の国で株主優待が非常にマイナーな制度であるのは、海外の投資家はそういう事をよくわかっているから、という事になります(参考リンク:トウシル)。
完全な予想ですが、例えばAmazonが突然プライム無料!みたいな優待を始めたら、経営層は軒並み吹っ飛ぶんじゃないかな?と思ったりしてます。
ただ、これは見方を変えれば、株主優待は日本特有の文化みたいなものなのかなとも捉えられますよね。
私は、せっかく制度があるならば活用はすべきというスタンスです。
ただ、以下の視点を持ちながら優待銘柄を選ぶのが、後々トクになるものと思います。
- 本当にその優待、自分のためになる?
- この会社大丈夫?ちゃんと経営できてる?
後で指標も出しますが、日本の会社はおおむね米国株と比べると収益性から財務体質やら何から何まで、すべてが見劣りします。
ポートフォリオ全体に占める割合はよく考えないと、資産運用のパフォーマンスを悪化させる可能性があることは、十分承知しておいてください。
オススメ優待銘柄5選
ここからはオススメ優待銘柄を5つに絞って紹介します。銘柄選定のポイントは以下の2つです。
- 『無用の長物』ではなく『生活の足し』になる事
- 株価が比較的手が届きやすい価格ある事
また、優待内容や取得価格は全て最低単元数(100株)に統一しています。
銘柄の概要は、4月4日時点の決算短信や証券会社の板なんかをベースに書いています。
数字が公表されていないところは、前の期から持ってくるなどしているので、あくまで参考程度と思ってください。
取得価格の低めのもの
備蓄用の水から格安SIMまで!TOKAIホールディングス
- 最低取得金額:95,000円
- 配当利回り:2.94%(年率として)
- 営業利益率:7.08%
- 営業CFマージン:11.07%
- PER:14.7倍
- PBR:1.79倍
TOKAIホールディングスは、2011年にLPガスや石油事業を行っていたTOKAIと、子会社のTOKAIコミュニケーションズが経営統合したことによって誕生した、静岡県を地盤とする会社です。
今はTLC(トータルライフコンシェルジュ)を掲げて、ウォーターサーバーから格安SIMに至るまでの多角的な事業を展開しています。
株主還元には大変積極的で、株主優待を1社だけえらべと言われたら、私は迷わずここを選びます。
よくあるような、『いったいどこで使うんだ…』というものではなく、本当に生活の足しになるような優待を提供してくれています。黄色のマーカーが特にオススメです。
【A】当社グループ飲料水宅配サービス関連商品
【B】商品券(QUOカード)
【C】当社グループフレンチレストラン「ヴォーシエル」お食事券
【D】TLCポイント(当社グループ会員サービスのポイント)
【E】LIBMO(格安SIM/スマホサービス月額利用料割引)
引用元:TOKAIホールディングス
私は金券の類は好きではないので(配当に足せばいいというスタンスなので)、いつも【A】の水を選んでいます。500ミリペットボトルも選べるので、わざわざウォーターサーバーを置く必要はないです。
私は、
【E】の格安SIMの値引きもインパクトが大きくて、はデュアルSIMスマホさえあれば、楽天回線と組み合わせて携帯料金を1000円台前半まで大きく引き下げる事も理論上可能で、今後検討項目の一つです。実践できた場合は改めて書きますね!
TOKAIホールディングスについては、個別記事も書きましたので、こちらもどうぞ!
[btn class=”rich_pink”]20ギガ1991円(税抜1810円)【LIBMO】
地味だけど食卓を絶妙にアシスト!イフジ産業
- 最低取得金額:93,200円
- 配当利回り:2.58%(年率として)
- 営業利益率:9.50%
- 営業CFマージン:8.14%
- PER:12.4倍
- PBR:1.28倍
イフジ産業は福岡県糟屋郡に本社を置く鶏卵加工メーカーで、製菓製パン、外食、プロテイン向けなど多種多様な鶏卵加工品を売っています。
コロナで色々影響アリかと思われましたが、GOTOなどの施策もあり、蓋を開けてみれば決算も比較的好調でした。
優待は非常にシンプルなものです。
たまごギフト券×6枚(半期3枚×2回)
日本は世界で2番目に卵を食べている国であることが調査の結果分かってます(338個/年)。
そして皆さん、現実一日一個くらい卵食べてませんか?私は一日2個行っちゃうこともあります。
たまごギフト券6枚と言えば、大体卵40個~50個分くらいなので、まあまあな割合をカバーできますね。
ちなみに、たまごギフト券の使い方ですが、レジで店員にクーポンと同じ感覚で渡せばOKです。
私はこれで増えた卵で、大好きな卵かけご飯を満喫しています。
人によっては、製菓とかに使ってもいいでしょうね。
携帯事業の重しはあれどポイントの強さは健在!楽天グループ
- 最低取得金額:131,500円
- 配当利回り:0.68%(年率として)
- 営業利益率:-7.1%
- 営業CFマージン:71.49%
- PER:ー倍
- PBR:3.4倍
※モバイルへの投資で決算ボロボロにつき、マトモな値は算出できませんでした
楽天はインターネットサービス事業をメインに展開する企業で、『楽天市場』『楽天カード』『楽天トラベル』など、どれかひとつは確実に皆さんもお世話になっているのではないでしょうか?
[btn class=”rich_pink”]年会費永年無料の楽天カード[/btn]
モバイルへの投資がすごいとか、ソフトバンクやIBMと訴訟になるとか、不安になるニュースもいっぱいありますが、楽天市場を中心とした楽天エコシステムの力は侮れないと思ってます。
優待内容は毎年コロコロ変わりますが、今年はこんな感じでした。
- 楽天キャッシュ500円分(5年以上保有で1000円分)
- 楽天トラベルクーポン1500円分
引用元:楽天グループ
金券は微妙ですが、楽天キャッシュであれば、自社サービスなのでそこまでべらぼうにコストがかかってる訳ではないのかなと思ってます。
以前はもう少し内容が充実していましたが、おそらくモバイルへの投資の影響でしょうか、ちょっと寂しいかなというのが本音です。
が、楽天のサービスでいつのまにか使い切れる内容なので、それでも汎用性がある優待ではあるかなと思います。
余裕があれば検討したい銘柄
ここからは最低単元を購入するための資金が高めになりますが、余裕があるなら検討してみたいものになります。
値下げ圧力に対してどうなる?!KDDI
- 最低取得金額:346,100円
- 配当利回り:3.32%(年率として)
- 営業利益率:19.57%
- 営業CFマージン:25.26%
- PER:12.3倍
- PBR:1.71倍
KDDIは「au」のブランドで、おそらく知らない方はいないような大手通信キャリアの一角です。
国際電信電話(KDD)という会社の流れを組む会社であり、事実上NTTの兄弟会社に当たります。
菅総理の肝いり政策である通信料金値下げの煽りをどこまで受けるか、将来は何とも言えません。
が、少なくとも新プランpovoはデジタルネイティブ世代くらいしか反応できないであろう事と、日本の人口が頭打ちになっているという観点から、既にau経済圏を拡大してきている事から、多少軟調になる場面はあれど、当面は問題ないかなと私は踏んでます。
3000円相当のカタログギフト(5年以上保有で5000円相当にランクアップ)
引用元:KDDI株主優待制度
私はここの優待で、当時掲載されていた高級しょうゆを選択し、約1年分の醤油代をゼロにしました。
ハムの詰め合わせみたいな高級食材を頼んだこともありますが、そっちはふるさと納税でいいかなと思いました。
他の調味料にもどんどんチャレンジしていきたいと考えています。
近所にあるならフル活用推奨!イオン
- 最低取得金額:330,600円
- 配当利回り:1.06%(年率として)
- 営業利益率:1.07%
- 営業CFマージン:7.26%
- PER:103.7倍
- PBR:1.55倍
イオンは世界の小売業の中で世界12位の規模を誇る、これも知らぬ人はいない会社ですね。
衆議院議員の岡田克也氏が7代目会長、現名誉会長の岡田卓也氏の次男であることもあまりにも有名ですね。
人々の生活を支える社会インフラの一角を担っているという意味で、コロナ過の中生活を支えてもらった人も多いのではないでしょうか。
各種指標は正直冗談みたいな値ですが、今は優待内容が凄まじすぎるので保有している感じです。
- お買い物の金額から3%分をキャッシュバック(半期に1度、半年分一気に)
- 20日、30日開催のお客様感謝デーの5%オフ特典を受けられる
- 系列サービスを割引価格で利用可能(キャッシュバックとの併用不可)
- イオンシネマ:1800円⇒1000円に、かつSドリンクかポップコーンが付く
- イオンイーハート
- イオンペット
- スポーツオーソリティー
引用元:イオン株主優待制度
特に①②のインパクトが絶大で、毎月20日、30日と日にちを決めて食料品をイオンで買えば、計算上は消費税分を丸ごと取り戻せる事になりますので、買い出しの際には全力で活用します。
元の食品の売値も安い目なので、生活費をカットするためには必須と思っています。
ちなみに私は去年は1万2000円程度の還元を受けています。イオンでの食料品を定期的に買っている方はもっと還元を受けれるのではないでしょうか?
あと、個人的には映画が1000円になるのが大きいと思っていて、約半額になった上にポップコーンかSドリンクがもらえるという時点で、還元しすぎでは、とすら思えてしまいます。
ポップコーンは正直一人で食べるには多いので、私はその場の気分で「一部残して子供のために持って帰る」か「Sドリンクを頼んで浮いた値段でスナックを買う」のどっちかを実践しています。
優待を受けるには、優待として送られてくるオーナーズカードが必須で、届くまでは大体半年かかるので、投資するならお早めに。
まとめ
本日は支出をカットするために、実体験も踏まえて本当に役立つ株主優待を5つ紹介しました。
生活に根ざした優待を出してもらえれば、生活に対するインパクトも絶大ですよ!
この記事が何かのお役に立てば幸いです。
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