COAST FIREとは?最も簡単な経済的自立について、注意点含めて解説!

この記事はこんな方のために書いてます
  • FIREや経済的自立に興味がある方
  • FIREを達成したいけど、目標額が大きすぎて途方に暮れている方

この記事では、FIREムーブメントの中で最近出てきた考え方である、最も簡単なFIREである、COAST FIREについて解説していきます。

FIREや経済的自立とよく聞くけれど、途方もない資金が必要と聞いてうんざりする方も多いのではないでしょうか?

私自身も、いわゆる悠々自適なFIREではなく、まずは比較的誰でも達成可能なCOAST FIREを目指しています。

Mito

COAST FIREの目標の決め方についても触れていきますので、ぜひ最後まで読んでくださいね!

この記事で得られるもの
  • COAST FIREの概要がわかります
  • シミュレーション方法がわかります
  • COAST FIREの注意点がわかります
目次

FIRE4つの分類とは?

FIREは、Financial Independence Retire Earlyの頭文字を取った概念で、要するに、経済的に自立して、さっさと引退しましょうという事です。

FIREと一口に言っても、目指す状態から、以下の4つに分類されると言われています。

他のFIREが、多額の資金を必要としたり、維持するのに多大な努力を要するのに比べると、COAST FIREは達成も比較的簡単と言われています。

他のFIREについては、こちらも参照してみてください。

COAST FIREとは?

それでは、COAST FIREとはどのような考え方なのでしょうか。

見ていきましょう。

COAST FIREの成り立ち

FIREとは、比較的厳しい投資方針や、非現実的とも思える資産額が必要になるケースが多いです。

そこで、比較的最近になって考え出されたのが、このCOAST FIREという概念です。

名前は、英語のCOAST(惰性、隣接)から取られています。

COAST FIREの基本的考え方

FIREは一刻も早く労働から解放される事を目的に、かなり大きな額の資金を継続的に投資に回す例が多いです。

そんな事万人にできるのか?と言う方のために、ここから、COAST FIREと他のFIREとの違いについて見ていきます。

他のFIREとの大まかな比較

COAST FIREも、ある程度の資金を投資に回すと言う意味では、途中までは一緒です。

が、下記の点が他のFIREと違います。

他のFIRE
COAST FIRE
  • 目標資産額を決める
  • 目標から決めた投資と支出カットをひたすら継続する
  • 目標資産額に到達次第、リタイアまたはセミリタイアを実践する
  • 目標資産額を決める
  • 目標資産額から終価係数より逆算した、中間ゴールを設定する
  • 中間ゴールに達するまで、投資と支出カットを継続する
  • 中間ゴールに達した時点で、COAST FIRE達成
  • あとは、資産が勝手に複利で引退まで勝手に増えていく

複利の力を最大限に活かす事で、通常のFIREで聞くような、1億とか2億と言った金額を一気にまとめて用意しなくてもいいところに特徴があります。

引退まで労働は続くが、安心感が違います

COAST FIREの考え方は、中間ゴールを達成した後は、資産は最終目標額まで、複利で増えるに任せ、生活は今までと変わらず労働でまかないます。

ただ、COAST FIREの場合、中間ゴールを達成した時点で、引退時のFIREは達成されると考えます。

そのため、FIRE達成まで頑張っていた投資や節約も全部やめることも、理論上は可能です。

また、年金への不安も抱えなくていい、という点は多くの労働者にとって、精神的な安心感が大きいのではないでしょうか。

我々のような一般労働者が、現実路線を考慮した結果、現れてきた考え方と、言っていいでしょう。

COAST FIREに向けたシミュレーション

お待たせしました。

ここから、具体的にCOAST FIREしたい、となった時のモデルケースをシミュレーションしてみましょう!

引退時点からの逆算が基本になります。

FIREや経済的自立は、不労所得が生活費を上回る事で達成されるものですが、人により状況が変わるので、とりあえずは「がまぐち君」に登場してもらって、下記のようなざっくりした条件で試算します。

がまぐち君がFIREできるかのシミュレーション
  • 現在30歳
  • 投資可能金額は現在0円
  • 30代の方の給与の中央値近辺で、毎年300万円を、65歳の時に得たい(最終目標)
  • 300万円は金融資産(株や不動産)から発生する不労所得からて得たい
  • 金融資産の想定利回りは税引き前3%とする
    (FIRE後にかかわる数字)
  • 金融資産の値上がり含めた合計の年利率は5%とし、配当金再投資は考慮しない
    (FIREするまでに関わる数字、投資信託想定)
  • 金融資産からの不労所得にかかる税金は額面の2割とする

赤線部分を変えれば、皆さんそれぞれの状況に合わせたシミュレーションができます。

そ、壮大な話だぜ…

非常にざっくりとしたシミュレーションですので、同額の金融資産があっても、人によってはFIREとはなりません。
また、各個人の状況や考え方によって必要資産額は大きく変わりますので、あらかじめご承知おきください。

引退時に欲しい不労所得から、金融資産の目標額を決める

不労所得は、ブログ収益のようなストック型の副業でない限り、金融資産から発生することがほとんどかと思います。

そのため、以下の式で求めることができます。

不労所得は、FIRE後に金融資産からどの程度得ることを見積もるかにもよりますが、今回は上でも書いた通り3%、としました。

株だと若干高配当気味、REITや不動産投資だと、比較的順当な所かなと思います。

シミュレーション条件から計算すると、300万円÷3(1-0.2)×100=1億2500万円、となりました。

つまり、65歳の時点で1億2500万円の金融資産があれば、このシミュレーションにおいてはFIRE達成、となるわけです。

現価係数から、中間ゴールを逆算する

現価係数は、ファイナンシャルプランニングの世界ではよく知られた数字です。

その内容は「将来○○円を得るために、年利率△%で□年運用するとして、今いくら必要か」を出すための係数となります。

配当金課税などは考慮されていない係数なので、これを再現する場合は手数料の安い投資信託がマストになります。

投資信託については、こちらもどうぞ!

現価係数による計算は、高度計算サイトが便利です。

参考:高度計算サイト(現価係数)

中間ゴールをどこにするかもそれぞれの好き好きですが、がまぐち君は今30歳なので、例えば40歳時点としましょう。

高度計算サイトの結果を引っ張ると、40歳時点で3687万5000円用意できれば、後は資産を放っておいても資産が複利で増えてくれる、と理論上言えることになります。

投資計画を立てる

中間ゴール、および最終的な目標を達成するまでは、手数料の安い投資信託を用いて、積み立て投資を活用して資産を一気に伸ばすのが一番効率的です。

その前提での計算も、高度計算サイトが便利です。

参考:高度計算サイト(複利毎課税)
※「複利方式」を年複利、「課税方式」を非課税にすると、投資信託のシミュレーションとほぼ一緒になります。

今回は、がまぐち君の貯金はゼロなので、5%で運用しつつ、毎月いくら積み立てれば3687万円に10年で達するかをシミュレーションしました。

5%運用というのは、過去の株式の成長率が概ね6~8%という事を鑑みて、結構厳しめに見積もっているため、決して荒唐無稽な数字ではないと考えています。

今回は入力した後に返された数字から、10年間、毎月24万円を積み立てれば、がまぐち君は中間目標を達成できることになります。

がまぐち君

…って、いやいや、給料ほぼ全額投入ですかいな…!!

Mito

がまぐち君がもっと簡単にFIREを達成しようと思ったら、積立投資の頭金をもっと用意するか、本業のパフォーマンスを上げるか、副業収入を得て、投資にブーストをかければいい、という事までは見えたことになりますね!
…違うか(汗

今回のシミュレーションでは、がまぐち君にとっては厳しい結果になりました。

非現実的な数字が出る、という事は、すなわち、計画そのものに無理があるという事でもあるので、色々とシミュレーション条件を変えて、現実的な数字が出るまでチャレンジしてみましょう。

最終目標額を弄るとか、投資期間を長めにとるなど、いくらでも手段はあるので、悲観する必要はありませんよ!

余談

さっきのシミュレーションの大前提、65歳の時の不労所得を年200万円まで減らす方向に変えれば、10年間の毎月積立額は16万円にまで減ります。

さらに、がまぐち君に200万円のスタート資金があれば、積立額は月14万まで減らせます。

生活を切り詰め、副業でブーストするにしても、少しだけ現実味が増しますね

\投資計画の実行には証券口座が必要です!/

参考:筆者の目標

さらに余談、私の目標はこうなってます。

こんな設定の仕方もあるんだな、程度に思っていただければと思います。

Mitoの目指したい状態、最終目標金額
  • 仕事の給与や引退後の年金にプラスして不労所得を得たい
  • 目標不労所得額:120万円~500万円/年
  • 目標資産総額(株として):引退までに5000万円~1億5000万円程度
    • 配当利回りはちょっと高めの4%、税金はきっと2割のまま、と想定
  • 中間ゴール:40歳までに1500万円の金融資産を作る
    • 1500万円分の資産があれば、理論上、65歳時点で複利のみで5000万円に資産が勝手に成長する

投資には7年ほど取り組んでますが、このままいけばあと3年くらいで達成できる…はずです。

COAST FIREを目指す上での注意点

では、最後に、COAST FIREを目指す上での注意点を見ていきましょう。

アーリーリタイアとは無縁です

COAST FIREは、定年までの労働継続が前提になっています。

そして、本当の意味でFIREできるのは、65歳とか70歳、という事になります。

定年まで働くのが苦痛と言った方は、中間ゴールを達成後も、投資は継続して資産を育て、定年前にキャッシュフローを安定させる必要があります。

ただ、中間ゴールを達成した段階で、理論上は経済的に自立した事にはなるので、精神的な安心感は全く違うとは思います。

理論と実際とを突き合わせましょう

シミュレーションは、毎年一定の割合で5%の資産の成長を前提としましたが、実体経済はそうはなりません。

一気に20%以上成長する年もあるし、マイナスの年だってあります。

5%は、あくまで「長い目で見れば平均それくらいはいくだろう」という予測でしかない事は、認識しておく必要があります。

定期的に、資産の成長には目を配る必要があります。

資産管理サービスについては、こちらもどうぞ!

投資関連知識は必要になります

投資関係の理論についても、ざっとでもいいので知っておく事が、精神的な余裕にもつながります。

また、短期的な値動きで狼狽売り、とか、ハイリスク投資に手を出してスッテンテン、みたいな事も防げます。

まとめ

この記事では、以下の点について書いてきました。

この記事で書いてきたこと
  • COAST FIREは、労働を前提にした現実的なFIRE
  • 高度計算サイトと電卓で全シミュレーションが可能
  • COAST FIREのためにはある程度の知識も必要
Mito

まずは、なによりも高度計算サイトを色々いじってみましょう!
シミュレーションだけでも、結構面白いですし、将来への夢も膨らむかもしれませんね!

この記事が何かのお役に立てば幸いです。

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