以前から何度も書いてますが、単純にパフォーマンスを追い求めるだけならば投資信託一本で何も問題はないですが、私はそれだけだとつまらないと思ってしまう人間です。
配当金チャリン♪の快感、というかやってる感はモチベーション維持のためにも必要だと思ってます。
今回はその中でも、ちょっとマニアックな国内ETFである、2515を紹介し、最後にオススメの投資法も紹介していきます!
2515について
2515の概要
2515についてですが、上場日は2017年12月11日と、比較的若いファンドになります。
正式名称は非常に長いです。
正式名称は、NEXT FUNDS 外国REIT・S&P先進国REIT指数(除く日本・為替ヘッジなし)連動型上場投信といいます
よく、NF外国REITヘッジなし、なんていう風に略される場合もありますが、それも長いので、ここでは証券コードの2515で統一します。
まずは簡単な概要を示します。
*これ以降の数字は全て2021年4月16日現在のものです。
運用会社 | 野村アセットマネジメント |
ベンチマーク | S&P先進国REIT指数 (除く日本、配当込み)(円換算) |
取引単位 | 10口 |
経費率 | 0.187% |
純資産総額 | 70.6億円 |
取引所価格 | 1059円 |
分配金利回り | 2.49%(3,6,9,12月の4回計) |
ここから、もう少し細かく見ていきます。
2515のベンチマークについて
2515のベンチマークはS&P先進国REIT指数(除く日本)となります。
構成銘柄数は325のREITから成っております。
アセットについては結構分散が効いていて、いろいろなアセットに散っているのが実感できます。
1位 | 特化型(18.2%) |
2位 | 商業(17.9%) |
3位 | 物流(16.1%) |
4位 | 住宅(15%) |
5位 | オフィス(10.4%) |
6位 | ヘルスケア(9.7%) |
7位 | 総合型(9.4%) |
8位 | ホテル(3.3%) |
特化型、というのは、電波塔とかデータセンター、倉庫みたいな何かしらに特化した不動産への投資を行うREIT群を差します。
本指標の上位銘柄では、Equinix(EQIX)が当てはまります。
その反面、国については全く分散が効いていないのがわかります。
構成国 | 構成銘柄数 | 構成比率 (時価総額として) | |
1位 | アメリカ | 151 | 73.9% |
2位 | オーストラリア | 31 | 7.2% |
3位 | イギリス | 34 | 5.9% |
4位 | シンガポール | 34 | 3.9% |
7割超がアメリカとなりますので、2515への投資は、ほぼ米国への投資とイコール、その中で他国の成長を拾えるだけ拾う、という戦略を取る、という事を意味します。
トータルリターンも載せておきます。
2020年 | 2019年 | 2018年 | 2017年 | 2016年 | |
トータルリターン | -7.6% | 24.48% | -5.84% | 9.45% | 6.3% |
2515のベンチマークは配当込み、こっちは純然たる騰落率での評価なので、ファンドのパフォーマンスもこの通りとはいかないですが、参考にはなると思います。
2020年はコロナで、2018年は中国の景気減速とFRBの金利政策正常化観測、といった感じで、モロに影響を受けているのがわかります。
特にコロナはREITには厳しめの環境であることは否めないと思います。
個人的には、国債のように持っていることでインフレについていけなくなる、といった事にはならないと思うので、悪い選択ではないと思っています。
2515の経費率
上にも示した通り、2515の経費率は0.187%とあります。
他の似たようなものと比較してみます。
2515(先進国REIT) | 1555(豪州リート) | 1343(東証リート) | 1659(米国リート) | |
経費率 | 0.187% | 0.35% | 0.1705% | 0.22% |
こうしてみると、経費率自体は東証リート連動の1343と比較して高いくらいで、むしろ安い部類に入りますね。
では、ここから2515のメリットとデメリットを見ていきます!
2515のメリット
日本にいながら、1万円前後で海外の不動産に投資できる
2515のメリットは、何といっても取引単位を安く抑えながら、世界中の不動産に投資できることです。箇条書きにするとこんな感じです。
- 1万円前後で海外の不動産に投資できる
- 日本の証券会社で、円で買える
単純な取引額だけで言えば、1659の方が2000円前後で買えますが、こちらは米国のみへの投資になるので、そこをどう判断するか、だと思います。
私は、過去1659を保有していたこともありますが、せっかくなら世界中の不動産にお金を散らせたいなと思ったので、2515に乗り換えています。
それなりの配当金を、年4回受け取れる。
分配金利回りは上でも示した通り、2.49%となっていますので、経費率を差し引いて、実質2.3%くらいの利回りがあります。
私は190口を保有していますので、今回、税引き前で1,254円をいただけた計算になります。
(NISAと特定が混ざっていて、さらに証券会社もバラけているので、正確な計算はやってません)
私が投資した時の取引価格は1口800円だったので、税引き前で4%程度の利回りが確保できたことになります。
2515のデメリット
他の類似ETFと比較して利回りは低め
上の表に、もう少し情報を付け足してみると、利回りの低さは目につくと思います。
2515(先進国REIT) | 1555(豪州リート) | 1343(東証リート) | 1659(米国リート) | |
利回り | 2.49% | 3.62% | 3.19% | 2.02% |
経費率 | 0.187% | 0.35% | 0.1705% | 0.22% |
実質利回り | 2.3% | 3.27% | 3.02% | 1.8% |
1659みたいな低い水準ではないですが、単純に金額だけ比較すると、1555や1343の方がよほど高利回りです。
個人的には、経費率を嫌って、後は一国集中を嫌って2515にしましたが、ここをどう見るかが判断のポイントではないかと思います。
他のメジャー商品と比較してマニアック、規模も小さめ
比較的最近設定された商品のため、純資産総額70億円程度は健闘しているほうだと思いますが、例えば最近人気のeMAXIS Slim全世界株式(オールカントリー)は、これ単独で1500億円あります。
世界的にみるとeMAXIS Slim全世界株式(オールカントリー)も、海外ではマイナーと言われるSPTMと比較してもまだまだ資産規模としては小さいです。
これからもっと伸びてはくるのでしょうが、これらのオバケ商品と比べるとまだまだ小粒だと言わざるを得ません。
SPTMについては、こちらもどうぞ。
この辺のデメリットはHPでも確認できる乖離率にモロに表れていて、資産規模が小さいことにより、ベンチマークとの乖離を抑えきれていないのがよくわかります。
ここが将来ある程度小さくなって来ないと、今後の運用としては厳しいものになるでしょう。
2515、オススメの投資法
最後に、2515へ投資するにあたって、私自身のオススメ投資法をご紹介します。
上でも書きましたが、現時点ではまだまだ規模も小さく、運用面で難があるのは否めないですし、利回りもREITの割には低めなのも気になります。
ですので、いわゆる積立投資的な使い方はオススメしません。
私自身そうしたのですが、オススメの方法はこちらです。
- 普段は別の商品へ積み立てながら手を付けず、キャッシュポジションを持ちながらひたすら待つ
- 配当利回りが3%を超えそうなところで一気に買い付ける
- 買い付け金額は、多くても一回10万程度に抑え、NISAの調整役や、サテライト商品として認識しておく
非常にシンプルですね。
2515に限った話ではありませんが、この手の高配当(?)系の金融商品は積み立てのようなやり方は向かないと思っています。
理想的な利回りまで価格が落ちた、あるいは配当の水準が上がるところまでは地道に待ち、そこから一気に買い付けるのが、資産を最大化する上では有効ではないかと思っています。
まとめ
今回は、海外不動産への分散投資できる2515について紹介しました。
手軽に海外の不動産に投資したいとか、配当利回り狙いたいなど、いろいろな使い方ができますよ!
多様な金融商品に触れて検討するだけでも、後々の事を考えても決してマイナスにはなりませんね!
この記事が何かのお役に立てば幸いです。
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